耐火物・窯炉
耐火物・窯炉の業界分類
耐火物・窯炉の業界定義鉄をつくるプロセスなどに用いられる耐火物や、各種熔炉(炉、暖炉や、溶鉱炉などのファーネス)の設計施工および築造修理を行う。
耐火物・窯炉の業界概要
耐火物の最大用途は鉄鋼設備耐火物とは火(高温)に耐える物質(無機材料)のこと。高温を扱う産業(冶金工業、化学工業、窯業、機械工業、ガラス工業など)で原料を溶かしたり、材料を熱処理したりする設備(加熱炉、窯炉など)の内張り材料として使われている。耐火物はセ氏1500度以上の高温に耐える定形耐火物や、最高使用温度がセ氏800度以上の不定形耐火物、耐火モルタル、耐火断熱レンガなどからなる。熱による体積変化や機械的強度の低下が少ない。日本では主に鉄鋼産業の各設備に使用されている。代表的な設備としては高炉(溶鉱炉)や熱風炉、コークス炉、転炉、電気炉、連続鋳造機などがある。鉄鋼製品以外の金属製品(アルミニウム製品や銅製品など)やガラス製品、セメント製品の製造設備のほか、自治体のゴミ焼却炉などにも使用されている。耐火物はかつて高温高圧の厳しい環境から炉を守る意味合いが強かった。最近は軽くて丈夫な鋼板の開発競争を受けて耐火物に求められる役割が広がり、鉄から不純物を取り除く役割など特殊な機能性耐火物の需要が増えている。(2024/04/12調査)
耐火物・窯炉のレポート
業界レポートを閲覧することで、最新の業界動向・競合環境を簡単に理解・把握できます
耐火物・窯炉の市場動向
耐火物生産量、22年度5.1%減耐火物製品には熱風炉セラミックバーナーやコークス炉用レンガ、転炉用レンガ、セメント用レンガ、ポーラスプラグ、マグカーボンレンガ、プレートレンガなどがある。耐火物協会がまとめた2022年度の耐火物の生産量は前年度比5.1%減の81万1895トンで、うち定形耐火物が2.9%減の24万6201トン、不定形耐火物が6.0%減の56万5694トン。定形耐火物のうち高アルミナ質が8.8%減の4万1647トン、不定形耐火物のうちキャスタブルが6.1%減の26万9499トン、吹き付け材が6.8%減の14万3425トンだった。粗鋼生産の減少が響いた。
耐火物・窯炉各社の業績は最大の取引先である鉄鋼業界の動向に左右される。日本鉄鋼連盟によると、23年の国内粗鋼生産量は前年比2.5%減の8700万トンだった。前年割れは2年連続で、1億トンを5年連続で下回った。建設向けを中心に国内需要が弱いことが響いた。国内需要の停滞で鉄鋼大手は生産集約を進めている。粗鋼生産は1億トン規模には戻らないとの見方が根強い。(2024/04/12調査)
耐火物・窯炉各社の業績は最大の取引先である鉄鋼業界の動向に左右される。日本鉄鋼連盟によると、23年の国内粗鋼生産量は前年比2.5%減の8700万トンだった。前年割れは2年連続で、1億トンを5年連続で下回った。建設向けを中心に国内需要が弱いことが響いた。国内需要の停滞で鉄鋼大手は生産集約を進めている。粗鋼生産は1億トン規模には戻らないとの見方が根強い。(2024/04/12調査)
耐火物・窯炉の競合状況
品川リフラクトリーズ、インドネシアに合弁会社売上高で業界をみると、トップは黒崎播磨。「電力王」松永安左エ門が創設した。2位が2009年に品川煉瓦とJFE炉材が合併して誕生した品川リフラクトリーズ。以下、レンガ部門がシェアトップのヨータイなどが続く。
高炉用の耐火レンガ大手、黒崎播磨はスペインとインドで耐火物メーカーを傘下におさめ、グローバル戦略を展開している。鉄鋼生産設備や家電製品などの分野で省エネルギーや装置の小型化・軽量化などを可能にする断熱材事業も手がける。21年4月に子会社の黒崎播磨セラコーポ(福岡県北九州市)を吸収合併した。同社は耐火物・セラミックス製造の業務請負と耐火物製造設備のメンテナンスを手掛け、国内で製造業務の中核を担う。製造業務の一体化により競争力の向上や経営の効率化、管理コストの削減を図る。23年4~12月期の耐火物事業は前年同期比11%の増収。インド鉄鉱市場と非鉄分野などで販売が好調だった。売り上げの半分近くをインドなどの海外で稼ぐ。7月に経営計画を見直し、26年3月期の売上高目標を1500億円から1800億円に引き上げた。(2024/04/12調査)
高炉用の耐火レンガ大手、黒崎播磨はスペインとインドで耐火物メーカーを傘下におさめ、グローバル戦略を展開している。鉄鋼生産設備や家電製品などの分野で省エネルギーや装置の小型化・軽量化などを可能にする断熱材事業も手がける。21年4月に子会社の黒崎播磨セラコーポ(福岡県北九州市)を吸収合併した。同社は耐火物・セラミックス製造の業務請負と耐火物製造設備のメンテナンスを手掛け、国内で製造業務の中核を担う。製造業務の一体化により競争力の向上や経営の効率化、管理コストの削減を図る。23年4~12月期の耐火物事業は前年同期比11%の増収。インド鉄鉱市場と非鉄分野などで販売が好調だった。売り上げの半分近くをインドなどの海外で稼ぐ。7月に経営計画を見直し、26年3月期の売上高目標を1500億円から1800億円に引き上げた。(2024/04/12調査)
耐火物・窯炉の関連業界
業界名 | 関連企業 | 概要 |
---|---|---|
セメント・生コンクリート | コンクリート、モルタルの原料となるセメント及びセメントを主原料として生コンクリートを製造する。 | |
採石・砕石 | 主に建設・土木に使用される土砂の採取、砕石を行う。 | |
建築材料(コンクリート) | コンクリート製の建材を製造する。 |
耐火物・窯炉の関連企業
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